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Scrum Inc. Japan設立にあたって

Jeff Sutherland博士(スクラム共同考案者 Scrum Inc.創業者)

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「スクラム」について

スクラムとは、一言で表すと『変容(Transformation)』です。チームを変容させ、チームを構成する個人を変容させ、生み出させるプロダクトを変容させます。そして、会社を変容させ、その変容した会社が一定の数に達すると、産業を変容させ、さらに国家まで変容させます。スクラムは、もはや世界的現象といえます。毎朝、この地球上で 1,500万人から2,000万人もの人たちが 『デイリースクラム』を行なっています。

「スクラム」を用いて仕事を進めれば、『半分の時間で2倍の仕事をする』ことができます。つまり、仕事を4倍速くすることができるのです。実際、世界最大のスクラム採用企業の一つであるアマゾンには、3,300ものスクラムチームがあり、現在毎秒一つ以上のペースで新しい機能をリリースしています。2011年には、新機能リリースのペースは11秒に一つでしたので、この8年足らずで10倍も速くなったわけです。この効率化に限界はありません。アマゾンの他にも、500のスクラムチームを持つインテルは、最近10年間で生産性を18倍に飛躍させたといいます。

スクラムを実践する人々から、会議やセミナーで『ジェフ、あなたのおかげで人生が変わりましたよ!』とよく言われることがあります。より良く、生産的に、人との関わり方を大事にして生きることができるようになると、家庭での奥さんや子供たちの関係の中でも自然にそれが現れてくるわけです。

「スクラム」と日本との関係、そしてScrum Inc. Japanについて

スクラム(scrum)という名前は野中教授と竹内教授による、日本企業の製品開発プロセスに関する「The New New Product Development Game」という論文に由来します。スクラムのコンセプトの多くは、トヨタ生産方式の影響を受けています。また、私は合気道の愛好家なのですが、「相手の力に抵抗するのではなく、相手の力をうまく生かして、自分で状況をコントロールする」という合気道の精神もスクラムの中に取り込んでいます。

「個人のパフォーマンスではなく、チームのパフォーマンスを重視する」というスクラムの基本姿勢は、個の力を重視するアメリカ人の価値観よりもむしろ集団の和を重んじる日本人の価値観に近いと思います。

日本に端を発し、日本人と親和性が高いスクラムを導入することで、現在、日本政府が提唱している「働き方改革」を実現することができます。生産性が高まれば、 家族と過ごす時間が増え、ライフ・ワークバランスが改善し、日本企業の生産性が向上することで、人々の人生を豊かにしていくことができます。

残業をすることなしに、以前の2倍のお金を稼げるようになる。短く働き、より多くを得る。これこそ素晴らしい人生ではありませんか?

社会をも変容させる力を持つスクラムは、日本の皆さまが得意な「カイゼン(改善)」を、更に高いレベルの「カイカク(改革)」へと導くことができます。

しかしながら、スクラムは決して「魔法」ではなく、現実的なトレーニングや教育を必要とします。Scrum Inc. Japanは、真のスクラムを実践するのに必要なトレーニングや教育を提供する会社として、日本の信頼でき熱意を共有するパートナー、KDDIと永和システムマネジメントとのパートナーシップから誕生しました。

日米のパートナーシップという意味においてさらに歴史を紐解いていけば、私が卒業した「ウェスト・ポイント陸軍士官学校」の先輩でもあり、戦後の日本の復興に貢献した連合国最高司令官ダグラス・マッカーサー元帥に遡ります。今でも名スピーチとして語り継がれるウェスト・ポイントでのマッカーサー元帥の最後のスピーチで、元帥は以下のように語っていました。

『日本を復興させる手伝いをしてほしい』

これを聞いた多くの優秀な人材が日本へと渡り、その中には、トヨタ生産方式にPDCAによる品質管理手法をもたらしたエドワード・デミング氏もいました。

それ以来、日本とアメリカの間には、揺るぎないパートナーシップが築かれました。日米のパートナーシップは、戦後、日本の製造業の急成長へとつながりました。すると今度は、アメリカの大学や企業が日本の製造業を研究するようになり、その研究はスクラムを始めとするソフトウェア開発手法の発展へとつながり、現在のアメリカのソフトウェア産業の飛躍につながりました。

この度、KDDIおよび永和システムマネジメントと設立したScrum Inc. Japanは、私たちアメリカ人と日本人の間の何十年にも渡る『パートナーシップ』の結果であり、最高の働き方をお互いに分かち合うという喜びなのです。